【金銀】バンギラス+50サンダー
2020年12月20日 18:49






55バンギラス@きせきのみ
いわなだれ ばくれつパンチ れいとうビーム ねむる
55ミルタンク@ピンクのリボン
おんがえし じしん のろい ねむる
50カビゴン@たべのこし
のしかかり だいもんじ のろい じばく
50サンダー@はっかのみ
10まんボルト ドリルくちばし でんじは ふきとばし
50ナッシー@おうごんのみ
サイコキネシス ねむりごな やどりぎのタネ だいばくはつ
50ヘラクロス@ひかりのこな
メガホーン めざめるパワー(岩) ねむる ねごと
【概要】
レンタル依頼を受けて組んだ構築。リクエストとして、「55カビゴンや55サンダーに隙を見せない構築がいい」とのことだった。バンギラス+ナッシーが分かりやすいのではないかとのことだったので、それを軸に構築。(それプラス、様々な知識やテクニックが要求される55鈍いカビゴンは、第二世代対戦に不慣れな人に渡すのはやめておこうというのは自分の中で決めていた。)
バンギラスを使う上で嫌な相手はまず格闘。これは事実上カイリキーかヘラクロスを指すことを考えると、ナッシーでもやや怪しい。それに対して飛行やエスパー、ゴーストを採用すると、相手のバンギラスがさらに重くなってしまう。そしてバンギラスを意識したポケモンを採用すると、今度はサンダーが重くなってしまう。
このように、特にバンギラスやサンダーは、どうがんばってもどちらかに隙を残してしまいがちである。50のポケモンを55で起点にするというのは第二世代対戦の一つの基本であり、レベル差があるせいで相手の55に対してこちらの50が隙を残さないようにするというのが非常に困難なのである。数値の高いサンダーやバンギラス相手では、それがより顕著である。
さらに、バンギラスを採用した上で50で採用率の高いナッシー、パルシェン、フシギバナ、ハガネールといったポケモンを多く採用すると、炎エースに対して大きく穴が空いてしまう。刺すような使い方になる炎エースはオフで使われる可能性が高く、切るわけにはいかない相手である。
以上を踏まえて、カビゴン、サンダー、バンギラスのようなよくあるエース相手には、全体で薄く広く見る方針と、後出しできる相手を用意する方針を使い分けることにした。具体的には、カビゴンとサンダーに対しては全体的に薄く見て、カビゴンとバンギラスに対しては後出しできる駒を用意する。これは対サンダーに後出しできる駒がそもそもレベル50にほぼ存在しないことと、バンギラスには格闘を投げておけば比較的止まりやすいこと、カビゴンはレベルを問わなければ全ての構築に入るので、可能な限り厚めに組みたいというところから決定した。そしてバンギラスの相方としてナッシーのほかにサンダーを採用し、対バンギラスの駒としてはヘラクロスを採用。ダブルエースの相方は55カビゴンに強いミルタンクとした。
サンダーはレベル55での採用も考えたが、結局のところ55サンダー+バンギラスという構築は、完全ミラーまでいかずとも相手に55サンダーかバンギラスのどちらかがいるだけでも頭を抱えがちになってしまう。(しかもこの2体はエースとして採用されがちである。)加えて、対格闘要員としてサンダーを採用しているのにバンギラスと同時選出できず、それだけでエースを使い分ける要素となってしまう。このように、不慣れな人に渡すにしてはやや危なっかしい構築だと考えた。やるとしたら格闘を入れて対バンギラスを補強しつつ全体的にサンダーに厚めに組むのがよいと考えたが、エースのパターン含めていくつかの構築例を提示したところ、最終的にバンギラス+ミルタンクの方が選択された。
【個別】

55バンギラス@きせきのみ
いわなだれ ばくれつパンチ れいとうビーム ねむる
雪崩と爆裂パンチ、奇跡の実を持てばバンギラスとしての最低限の動きは可能。この構築では対サンダーの要となるポケモンであるため、消耗を緩和するために眠る。残りの枠は対ナッシーとガラガラを意識して冷凍ビーム。

55ミルタンク@ピンクのリボン
おんがえし じしん のろい ねむる
サブウエポン以外は普通。この構築では全体的に対ムウマが薄く、吹き飛ばしサンダーはいるものの、ミルタンクがムウマに無抵抗だとカビゴン+ムウマの並びを崩すことができないため、地震を持たせた。

50カビゴン@たべのこし
のしかかり だいもんじ のろい じばく
エースが残飯を取らなかったので、最も強い型である鈍い自爆。サブウエポンは、構築全体でハガネールが楽でないことから大文字とした。

50サンダー@はっかのみ
10まんボルト ドリルくちばし でんじは ふきとばし
バンギラスを使う上で障壁となるのはスイクン、ヘラクロス、カイリキーなど。これらに強いサンダーはバンギラスと組むのに優秀なポケモンで、今回は同時選出できるようにレベル50での採用とした。また、対ミルタンクでバンギラス+ナッシーの並びでノーマルの一貫を切って補助技の圧力をかけるというのが定石の動きであるが、ナッシーの代わりにサンダーとしても同様の動きができる。ナッシーに比べて対カビゴンが薄くなるものの、スイクンや格闘にかける圧力はサンダーの方が強い。
技構成は、対草や格闘を考えてドリルくちばし。全体的に黒い眼差し絡みに薄いので吹き飛ばし。ラストの枠は対格闘での負担を軽減する眠るも候補だったが、カビゴンやミルタンクに対して撃てる電磁波とした。持ち物は、ドリルくちばしと合わせて草に強くなる薄荷の実。

50ナッシー@おうごんのみ
サイコキネシス ねむりごな やどりぎのタネ だいばくはつ
標準的な型。対サンダーで負荷がかかりがちなポケモンなので光合成での採用も考えたが、エースがともに対面性能が高いため、カビゴンと合わせて爆破展開を狙えるよう爆発とした。格闘枠としてカイリキーを採用する場合はめざ虫も候補だが、寝言ヘラクロスを採用したため対ナッシーは十分。

50ヘラクロス@ひかりのこな
メガホーン めざめるパワー(岩) ねむる ねごと
バンギラスを牽制するポケモン。加えてバンギラスの裏にいることが多いナッシーやフシギバナにも強め。
サブウエポンは地震、あるいは鈍いなどが候補だが、構築全体でできるだけサンダーに隙を見せたくなかったため、偶然にも厳選していためざ岩での採用とした。そして奇跡も薄荷も余りそうになかったことと、ミルタンクや非薄荷カビゴンを採用していることから対草ではサンダーと合わせて後出ししたい枠であることから、寝言持ちとした。
持ち物は雷や大文字、爆裂パンチ、眠り粉の命中率を下げるため光の粉とした。
【感想】
実際のところはミルタンクが軸となったようだ。見立て通りカビゴンとナッシーでの爆破展開と相性がよかった。ただし、ミルタンク自体は追加効果のない技しか持たず再生回復を連打する型である以上、運負けはすれど運勝ちができないのが気になったとのこと。その意味で地震→爆裂パンチとして、対ゴーストの立ち回りは別に用意した方がよかったかもしれない。
バンギラスの出番はほぼなかったらしく型選択が妥当だったかは分からないが、眠るを持って場持ちがよくなったということに関する信頼感があまりなかったようで、そのあたりで選出が変わればまた違った展開になったかもしれない。
細かいところでは、ヘラクロスは粉で採用したが、素直にピントレンズでよかった。ピントレンズの利点は対スイクンくらいだと思いさほど重視していなかったが、その対スイクンはやはり重要。また対スイクンに限らず、メガホーンを連打してゴリ押す場面は少なくないので、その意味では受けることを意識した粉よりも攻めることを意識したピントレンズを持たせるべきであった。
また、こちらとしても50サンダーを評価して採用しているが、対戦相手にも50サンダーはチラホラいたとのことで、ヘラクロスを出したくても選出をためらう場面もあったとのこと。
ポケモン歴は長いが金銀歴は短く、また自分と比較的思考の近いと思われるプレイヤーに渡す構築ということで、穴の少ない丸めな構築を渡すことにしたのだが、逆にもっと尖らせた、あるいは運勝ち要素の多い構築の方がよかったのかもしれない。