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第3世代対戦におけるサイクル戦との付き合い方

2020年11月22日 22:54

10/18に第3世代座談会を開催しました。
アーカイブも見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=DBqkf9ShsYY

11/29に第2回を開催します。前回に続いて、最上位ポケモンであるゲンガー、ラティオス、ラティアスについてと、各自おすすめの構築解説を行う予定です。

コメントでの質問でも何度かあったのが、第3世代対戦でのサイクル、対面、積みのバランスです。どのくらいサイクル戦になるのか、積み技は強いのか、対戦の流れについて整理していきます。


■全体的に火力の低い環境なのでサイクル戦になりやすい
まず前提として、一般に火力は低めの環境である。特殊技がより顕著で、こだわりメガネや命の珠などのアイテムがなく、流星群などの高火力技も少ない。これにより、ハピナスはもちろん、カビゴンやレジアイスが数値で特殊受けが成立してしまう。
物理技に関しては、こだわり鉢巻があるため特殊よりはマシだが、逆鱗やインファイトなどの高火力技はない。威力の高い技としてはコメットパンチやメガホーンなど。あとは不一致捨て身タックル。このため物理技でのゴリ押しはまだ現実味があるものの、鉢巻を絡めない場合は特殊同様に大したことのない火力になりがちである。
一方で、耐久面は進化の輝石が存在しないものの、数値や耐性を活かした受け出しは十分に成立する。特殊は先に名前の出たカビゴン、ハピナス、レジアイス。あるいはライコウなど。物理は鋼耐性のある浮いているポケモンが耐性的に優秀で、エアームドやサンダー、ファイヤーなど。あるいは純粋に数値の高いフォレトス、ハガネール、レジロック。サマヨールなどは進化の輝石がなくても、物理特殊両方でそれなりに固い。
このような事情から、受け出しという行為が成立しやすく、サイクル戦になりやすい環境であると言える。


■積み技が強くない
第5世代あたりから蝶の舞や殻を破るなどの強力な積み技を軸にした戦い方が確立され、パルシェン+ウルガモスでどんどん積んでいく構築や壁ライコウ+ビルドアップローブシンのような構築が有名である。あるいはグロウパンチメガガルーラや龍の舞メガボーマンダなど、一度積んだら勝敗を決しかねないポケモンも環境に君臨していた。しかし第3世代では、強い積み技は剣の舞や龍の舞、瞑想程度。しかも先述の通り火力が全体的に低めなので、積んでからの突破力が物足りない。結果、お膳立てして積んだところで、それに見合った結果を得にくい。仮に積めても、相手のメタグロスやカビゴンをワンパンできないと返しの大爆発や自爆、カウンターで無に帰してしまう。剣の舞+カムラの実+起死回生レベルのことをしない限り、積んで全抜きということは考えない方がよいだろう。


■対面志向の難しさ
同じく第5世代以降に出現した構築ジャンルとして、対面構築が知られている。交代を極力せずに、先制技も絡めながら積んだり打ち合ったりする。これも第3世代では簡単ではない。
対面構築の前提として、不利対面を作りにくいポケモンを多く採用する必要がある。構築が交代を前提としていないので、不利対面を作ったときのケアが難しく、初手の出し負けが勝敗に直結するからである。そのため、数値や耐性、あるいは気合のタスキなどによって撃ち合える対面を増やさなければならない。
第3世代においては、まず環境における3強ポケモンとしてカビゴン、メタグロス、サンダーが君臨している。この3体は多くの構築で採用され、基本的には3すくみの強弱関係となっている。さらにこの3体は平均以上の繰り出し性能を持っているため、不利対面を作らないということが非常に難しい。3すくみをかいくぐって出し勝ちをするか、あるいはこの3体の全てに強めのポケモンを採用するか。そして仮に有利対面を作ったとしても、ある程度の後出しができる環境である以上、次の瞬間には不利対面になっていることが多い。こうなってくると、サイクル>対面という強弱関係になりがちなのは後の世代と同様である。そしてそれを打開するための積み技も弱いと来ている。加えて、第3世代にはまともな先制技がほとんどない。
そもそも対面構築というのは、交代というコマンドが弱いという前提から始まっている。交代読みや釣り交代などのリスクを一方的に負うことを嫌って、常に引かずに殴るというところがスタートラインである。これは、一発の火力が高い後の世代だからこその発想である。第3世代では交代という行為は比較的成立しやすいため、わざわざこのような発想で構築を組む旨味は薄い。

ここまでを踏まえると、
・全体的に火力が低い
・積みが弱い
・対面志向を選択する利点が薄い
→環境がサイクルに寄りがち

では続いて、そんなサイクル戦にどのように付き合っていくかを挙げていく。


■パターン1 徹底的に受ける
例:カビゴンorハピナス+エアームド+サマヨール
とにかく長期的に受け続け、相手を疲弊させることを狙う。特に大事なのが、特殊よりも火力を出しやすい物理をどういなしていくか。メタグロスやヘラクロスが主な仮想敵である。
ここに強めなのがエアームドで、しかもまきびしが長期的なサイクルと噛み合っている。カビゴンやハピナスと組んで物理と特殊で完全に役割分担し、まきびしの蓄積で勝つのがこのパターン。


■パターン2 流し際の攻撃で崩す
例:メタグロス+サンダーorラティオス、メタグロス+身代わりバトンタッチサンダース、サイドン+サンダー
受け出しのタイミングでは必ず攻撃を被弾するので、相手からの消耗よりこちらからの消耗の方が激しければサイクル戦で勝てる。火力が高いポケモンを絡めたサイクルで先に崩すことを狙うのがこのパターン
メタグロス+サンダーが最も分かりやすい例で、有利対面では攻撃、不利対面では交代を繰り返せば、並大抵の相手なら速度勝ちできる。特にメタグロスが鉢巻だった場合はエアームドレベルの相手でなければ受け出しが容易でないので、より強烈な崩し要素となる。
回復技が入りにくいので、パターン1のような構築にハメられると不利を取りがち。


■パターン3 流し際の補助技で崩す
例:鈍いカビゴン+リフレクタースイクン、金属音サンダー、瞑想スイクン、ライコウ、ラティオス、身代わり剣の舞起死回生ヘラクロス
流し際の隙に相手を消耗させるのではなく、補助技を絡めるパターン。例に挙げたカビゴン+スイクンは、相手のメタグロスにスイクンを繰り出し流し際にリフレクターを使う。そしてカビゴンに交代して鈍いを積むことで、物理特殊の全てに強いカビゴンが爆誕するという構築である。これはカビゴン+メタグロス+サンダーという頻出の並びに対して、相手のカビゴンも鈍いでなければ有利に立ち回りやすい。
あるいは補助技を絡めて自身での突破を狙うことも考えられ、特に特殊ポケモンが強引にカビゴンを崩すというパターンが多い。金属音サンダーは交代際カビゴンに入れば電気技で押すことができ、各種瞑想ポケモンはカビゴンとの強引な撃ち合いを制することを狙う。既に述べたように積み技がそれほど強くないので、これを狙えるポケモンはそれなりに数値が高く技範囲、火力に優れているポケモンに限定される。
有利対面から身代わりを使うことも考えられるが、結局積みが弱いので、守る身代わりプレッシャーや起死回生じたばたと組み合わせない限りはあまり現実的でない。


■パターン4 強引な一対一交換でサイクルカットする
例:ソーナンス、大爆発メタグロス、自爆カビゴン
メガゲンガーをイメージすると分かりやすいが、ソーナンスが比較的それに近い動きができる。あるいは爆発も一対一交換をするにはもってこいの技である。例えばメタグロスの爆発をスイクンやサンダーに当てて後続のボーマンダの障壁と一対一交換するという動きは古典的ながら有名。
なお、ソーナンスは相手にソーナンスがいると選出できないため、あてにしすぎない方が安全。


■パターン5 なんとかして積んで全抜きを狙う
例:電磁波+身代わり起死回生、バトンタッチ、腹太鼓
積みが弱いことは何度か述べているが、それでも積んでいくパターン。圧倒的な火力を引き出すため、起死回生やじたばた、腹太鼓、あるいは鈍足高火力ポケモンへのバトンタッチなどが考えられる。

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ゲー研(TGA)所属。最近はトリプル、GBAシングルを中心にプレイしてます。色んなルールをやってる総合勢です。

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