【WCS2018】スタンダードテテフグロス
2018年01月29日 21:03







カプ・テテフ@エスパーZ
175-x-107-181-136-123
サイコキネシス ムーンフォース ちょうはつ まもる
メタグロス@メタグロスナイト
156-197-170-x-130-178
アイアンヘッド しねんのずつき じだんだ まもる
ランドロス@とつげきチョッキ
181-198-111-x-101-143
じしん ばかぢから はたきおとす とんぼがえり
サンダー@マゴのみ
192-x-106-166-124-138
10まんボルト ねっぷう おいかぜ はねやすめ
バンギラス@フィラのみ
201-155-131-x-127-123
いわなだれ かみくだく りゅうのまい まもる
モロバレル@ウイのみ
220-x-109-110-121-31 さいせいりょく
エナジーボール クリアスモッグ キノコのほうし いかりのこな
色々なタイプの構築を試している中で、どうもこれまでに比べてメガシンカポケモンがあまり強くないように感じた。一部特性の弱体化に加えて、カプ・コケコのような高速ポケモンがZ技で等倍で倒しにくるというのが厄介で、メガシンカの数値上昇をもってしても撃ち合うのに苦労してしまう。
そんな中、メガシンカポケモンの中では、火力耐久速さ耐性と全てが備わっているメタグロスの性能が高いと感じた。そしてメタグロスを使う上で、テテフグロスの並びで知られるようにカプ・テテフと合わせることにした。リザードン+ヒードランやルンパッパ+ラグラージのように、強引に同タイプの高火力技を重ねることで多少のタイプ相性の不利をひっくり返すことができる。
残りのポケモンも比較的ありがちな面子ではあるが、最も強力な威嚇要員のランドロスと、苦手なギルガルドやナットレイと撃ち合えてS操作もできるサンダー、リザードンや雨へのカードとしてのバンギラス、そして対雨やトリパ、要塞系構築を意識してモロバレルと決めた。

カプ・テテフ@エスパーZ
175-x-107-181-136-123
サイコキネシス ムーンフォース ちょうはつ まもる
フィールドへの依存度を下げるために、テテフではなくレヒレを採用する構築もそれなりに見られるが、実際に使ってみたところやや中途半端に感じた。強引な火力に救われた試合は数知れずあるので、やはりこれはこれで強力な並びであった。
〇持ち物
追い風下で攻め切るために、火力強化アイテムを持たせたい。候補としてはZクリスタル、珠、眼鏡など。他のポケモンにZクリスタルを持たせることも考えたが、コケコZ10万耐え程度のポケモンを一発で倒せることに惹かれエスパーZを持たせることとした。
なお、スカーフや混乱実についても検討はしたが、スカーフを持たせると出てきた悪タイプに対してフェアリー技に切り替えられないことと、瞬間的な火力がどうしても不足する点が気になった。耐久に厚く振っており、残り体力わずかで耐えることも多いため混乱実を持たせても有効だとは思うが、これもやはり火力不足が気になる。メタグロス+カプ・テテフという組み始めである以上、エスパー技でゴリ押していくことを軸にしたいので、何だかんだでエスパーZに落ち着いた。
〇技
エスパー技、フェアリー技、守るまでは特別な理由がない限り入る。エスパー技は、サイコショックを持つことで積んでくるウルガモスやカプ・レフレなどに有効となるが、エスパーZの火力が足りずコケコZ10万耐えのポケモンを落とし切れない恐れがあるため、Z技の火力を重視してサイキネとした。フェアリー技はマジカルシャインだとチョッキズキンに足りないのでムーンフォース。余った枠には挑発を入れることで、トリルなどを妨害できるようにした。特性のおかげで猫が効かないためより的確な妨害が期待される。また、ギルガルドに撃つことでキングシールドやワイガの可能性を消し、追い風ターンに攻めあぐねるのを防ぐことができる。(タイマンでは挑発→Zサイキネで勝てる。)
〇配分
・補正なし70族抜き
・A197メガボーマンダ捨て身15/16耐え
・A197メガメタグロスA-1アイヘ確定耐え
・C222シャドボ15/16耐え
・C147コケコフィールド下Z10万耐え程度のポケモンをフィールド下Zサイキネで確定一発
・177-151レヒレをフィールド下Zサイキネで確定一発
・167-170-170ギルガルドをフィールド下Zサイキネ+メガメタグロス地団駄でほぼ倒す
CS振りが一般的であるかとは思うが、物理特殊ともに耐久が物足りず、一撃で倒されて動きが不安定になってしまうことが気がかりであった。そのためSを削ってHを大きく伸ばすことにした。これにより、重めなギルガルドに対しても一度は動け、また厄介なメガゲンガーに対しても(C222ヘドロ爆弾でなければ)行動保証が付くので縛っていると思い込んでいる相手の虚を突くことができる。実際、スカーフを持たずともメガゲンガーに最低限抵抗できるというのは非常に便利であった。バンギラスと同時選出する場合が少なからずあるので、177ではなく175。

メタグロス@メタグロスナイト
156-197-170-x-130-178
アイアンヘッド しねんのずつき じだんだ まもる
〇持ち物
迷う余地なし。
〇技
命中安定かつ怯みを狙えるアイアンヘッドと様子見の守るは文句なし。思念を抜く場合もそれなりに見られるようだが、これがないと水や電気、炎に対して打点が不足してしまうので、自分は重要度が高いと感じている。残りは苦手な鋼を殴れる地団駄で、特に迷う余地はなかった。冷凍パンチがあるとランドロスなどを迅速に処理できるが、普通にアイヘや思念が通るのでそこまで気にならなかった。
〇配分
・AS全振り
・175-135レヒレをアイヘでほぼ2発
素直に振り切り。Aに全振りしても固めのリザードンへのダメージがまだやや足りないので、削れない。Sもミラーで地団駄を撃ち合うのでこれまた削れない。Hが低めでBDが高めなので、Hに振ることによる恩恵は大きいのだが、仕方ない。

ランドロス@とつげきチョッキ
181-198-111-x-101-143
じしん ばかぢから はたきおとす とんぼがえり
〇持ち物
クレセリアやカプ・レヒレの前で強引に動かせるかどうかで立ち回りの自由度が大きく変わってくるが、配分上D振りなどが難しかったためチョッキを持たせた。スカーフを持つ利点はガルーラ、リザードン、カプ・コケコ、テラキオン、スカーフor舞バンギラスあたりを抜けることだと考えているが、メタグロスが100族付近を抜いているので、特に必要はないと判断。
〇技
以下の記事でも検討したが、対ランドロス、バンギラス、ギルガルド、影踏み、混乱実などを考えてこのような構成に落ち着いた。岩技がないためリザードンやサンダーに苦労することもあったが、必要ならバンギラスを出せばよい。
http://1192at.blog70.fc2.com/blog-entry-396.html
〇配分
・S全振り
・167-101メガゲンガーをWダメ地震で確定一発
・207-171メガバンギラスを馬鹿力で確定一発
・C211メガリザードンYの晴れ下オバヒを15/16耐え
・C198程度までのメガリザードンYの晴れ下Wダメ熱風をそこそこの確率で2耐え
まずAを計算した結果、ゲンガー一発のラインに決定。Sのラインはサンダーの羽休めと地震との兼ね合いからそこそこ早めにする必要があり、変にケチる必要もなさそうだったので全振り。残りはHとした。
以下のブログに同様の配分が載っていたため参考とした。
http://d.hatena.ne.jp/acewild53/20171205/1512476829

サンダー@マゴのみ
192-x-106-166-124-138
10まんボルト ねっぷう おいかぜ はねやすめ
追い風でテテフを動かしやすくし、テテフグロスが苦手な鋼に対して十分粘れるポケモン。ミラーでは追い風の張り合いになることが多く、このポケモンがいないと一方的に不利な戦いを強いられる。
〇持ち物
候補は混乱実、電気Z、サイコシード。電気Zを持てば追い風からそのまま自身が攻めに転じることができるが、サンダーは耐えて動かすタイプのポケモンでありとにかく被弾回数が多いので、可能な限り持ち物で耐久を補いたいので没。サイコシードでは対雨やリザードンなどで強引に動かせるという利点があるが、フィールドを取る必要がある上にサンダーが引くと効果が消えてしまうので立ち回りが制限されやすい。雨もリザードンもいずれもバンギラスで天候を取りながら動かせばよいので、より汎用性が高い混乱実とした。
〇技
一致技の10万とS操作のおいかぜは確定。サブウエポンは熱風とめざ氷の選択だが、対ナットレイやカミツルギがとても重いので熱風を採用。残りは羽休めと見切りの選択であり、どちらも重要な技ではあるが、採用理由の一つであるギルガルドやナットレイへの粘りということを重視して羽休めを優先した。追い風から殴る展開は縛っていることによってサンダーがフリーになるケースや相手の守るが見えるケースが多く、そういった場面で羽休めを使うことで追い風後の息切れを防ぐことができる。
〇配分
・カプZで混乱実発動
・補正なし85族抜き
・175-150レヒレへの10万で13/16で混乱実が発動しない
・181-137混乱実ナットレイをWダメ熱風で92%程度で2発(命中非考慮)
・156-170-130メガメタグロスを地団駄+10万でほぼ落とす
・A197メガメタグロスのフィールド思念を15/16耐え
・C222のZシャドボ、D-2シャドボをともに15/16耐え
Sが中途半端なポケモンなので耐久に大きく割きたい。BのラインからHの値を決め、対雨の追い風を考えてキングドラ抜きを確保。あとはDの設定をした余りをCに回した。なお、地震ランドロス+羽休めサンダーの並びを考えると、Sを伸ばしすぎてはいけない。
バンギラスと同居しておりかつ混乱実を持っているため、Hを191と192のどちらにするかは些細ではあるが悩ましい。バンギラスと同時に出すことも少なからずあったので、カプZとの遭遇率を考えると191でよかったかもしれない。(HPを192にしてから一度もカプZを被弾することはなかった。)

バンギラス@フィラのみ
201-155-131-x-127-123
いわなだれ かみくだく りゅうのまい まもる
〇持ち物
メタグロスとバンギラスの両方をメガシンカさせる構築も見られるが、対リザードンの駒としてメタグロスを出す場合の補完で選出することも少なからずあるため、バンギラスナイトでの採用はやめた。
他の候補は火力を底上げする弱点保険や行動保証を付けるヨプなども考えられるが、対雨での繰り出し回数の多さを考えて混乱実とした。
〇技
一致技2つと守るは役割遂行に必要なので確定。残りの枠は龍の舞かけたぐりor馬鹿力が一般的だが、一度積めればリザードンやランドロス、サンダー、メタグロスなどを抜けるようになる龍の舞とした。特に対リザードンでは、縛れるかどうかで横を動かせるか変わってくる。(その理由であれば持ち物をスカーフにすることも考えられるが、その場合はほぼ耐久無振りとなるため繰り出し回数が減りそうなのが気になった。)
〇配分
・補正なし70族抜き
・S+1で最速115抜き
・A+2かみくだくで167-170ギルガルド確定一発
・A186A-1けたぐり15/16耐え
・C156砂下Zハイドロ15/16耐え
混乱実を持っているため対雨で一発耐えることが重要。
配分方針は以下のブログを参考にした。
http://tablog.hateblo.jp/entry/2017/10/14/094658
ルンパッパやラグラージの上を取るためS123を確保。テテフと同速だが、どちらも数値がカツカツなので仕方ない。

モロバレル@ウイのみ
220-x-109-110-121-31 さいせいりょく
エナジーボール クリアスモッグ キノコのほうし いかりのこな
対雨、トリパ、要塞系のカードとしては、モロバレルの他にトリトドンもよく採用されるポケモンである。しかしトリトドンは、雨パの面子に対する打点が薄いため隣を狙われ続けると辛い、雨パの核であるルンパッパに4倍弱点を突かれる、要塞系構築に対してクリアスモッグ(あるいは地割れ)以外での妨害ができない。一方のモロバレルは呼び水こそないものの、草技で水タイプを殴れる、胞子や粉で盤面に干渉しやすいという特徴がある。このため、対トリパでもトリトドン以上の妨害が可能である。また、モロバレルにせよトリトドンにせよ、ラッキー系統に対してはクリアスモッグを撃ちながら横の龍舞バンギラスなどで突破していくことになると思われるが、その際胞子や粉があることで多少モタついても横のバンギラスを守り切ることができる。対ラッキーに限らず、このようにバンギラス+モロバレルの形を取れるという利点もある。特に対雨ではこの並びが鍵となる。
〇持ち物
ガルーラが没落しているのでゴツメの優先度は低い。サンダー同様被弾回数の多いポケモンなので混乱実で耐久を底上げした。
〇技
胞子と怒りの粉は入れない理由がない。また、ラッキーやカビゴン、レヒレなどの対積みポケモンを考えてクリアスモッグ。ラストは守るとの選択だが、ラグラージやトリトドンをしっかり殴れるようにエナボ。ギガドレでは火力が足りない。
〇配分
・最遅
・カプZで混乱実発動
・D=11n
・176-131メガラグラージをエナボで15/16で一発
・C222ギルガルドのZシャドボで混乱実確定発動
・C188以下のメガリザードンYの晴れ下Wダメ熱風耐え
ラグラージ以外の雨パの面子は特殊技で殴ってくるので、Dを優先して伸ばした。Cに多少振らないとラグラージを一発にできないのでそこまで伸ばし、あとはBもDも特に気になるラインもなかったのでキリのいいところで止めた。A216ランドロスのZ地震耐えはアリだが、ランドロスがいるような構築にはあまりモロバレルは出さないと考えて切った。
なお、Sを最遅から1だけ上げるとカビゴンとの攻防が分かりやすくなるが、用意が間に合わなかった。
選出は基本的にテテフグロスランドサンダー。先発はメタグロス+ランドロスorサンダーが多い。リザードンやヒードラン、クレセリア、サンダー、ボルトロスなどのバンギラスが有利なポケモンが複数いた場合はバンギラスを出す。モロバレルは基本的に対雨やトリパでしか出さないが、逆にそれらの相手に出せばしっかり仕事をしてくれる。
立ち回りは必要なら追い風を使いながらメタグロスやテテフで殴っていく。エスパーZをどこで切るかをしっかり考えたい。
苦手だと感じたのは以下のような相手。
・リザードン
この構築の1番の欠陥だと思っているのが、バンギラスを出さない場合のリザードンの処理がフィールド思念に強く依存すること。外す可能性がある上に、相手の配分次第では耐えられてしまう。ランドロスに岩技を持たせてもよいが、早いリザードンの上は取れないのが問題。
基本選出に炎耐性がないので、リザードンやヒードランに押されるとかなり苦しい戦いになる。一方的なS操作を許さないようにしたい。
・凍える風クレセリア
クレセリアへの迅速な打点が不足しているので、一度凍える風を許して横のリザードンやヒードランなどを通されると、そのままクレセリアが凍える風を撃っているだけで負けかねない。
・ジャラランガ
テテフやメタグロスがいる分には大丈夫だが、ランドロスサンダーが無抵抗なので、特にテテフのHP管理には気を付けたい。
・バンギラス+ドリュウズ+ボーマンダ
何やらよく分からないがただただ辛かった。勝った記憶がない。
・ナットレイ
サンダーをかなり大事に扱うことが強要される。
2018INCで使用し、30-13で最終的に1700ちょっとで終わった。序盤はかなり好調で、1800チャレンジまで35戦足らずですんなりたどり着いたが、2回ほど失敗してそのまま転落した。スタンダードな構築なので、ちょっとした択の噛み合いや構築相性などで好不調の波があるように見えていたのかもしれない。なお運要素としては、思念や雪崩の命中率も怯み率もおよそ数字通りくらいだったので、可もなく不可もなくといったところ。
とはいえ、序盤のレート帯をストレスなく戦えたのは、6体とも強いポケモンで固めてパワーを押し付ける構築だったのが大きいと思われる。こういった不特定多数のプレイヤーが参加する大会では今後も大事にしていきたい。