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GBAにおける運ゲーアイテムの使い方

2014年11月19日 08:58

先制の爪,光の粉,ピントレンズの使い方を考える.(これらをまとめて運ゲーアイテムと呼ぶことにする.)

 突然だが,私はこれらの運ゲーアイテムが嫌いである.もう少し正確に言うと,運ゲーアイテムを考えなしに採用している発言が嫌いである.「爪零度は強い」「○○の攻撃は粉で避ければいい」こういった発言を見かけると,申し訳ないがイラッとする.(これはきっと私だけではないと信じたい.)こういった運ゲーアイテムもちゃんと考えて採用できるように私はなりたい.
 ではこれらの使い方を見てみる.なお,第3世代シングル環境を前提にしているので,XYなどではまた話が変わってくる.



○全般に言えること
 一般に,運ゲーアイテムの使い道は“勝率の底上げ”であると考えている.
 例えば,第4,5世代で猛威を奮った砂起こし+身代わりガブリアスという組み合わせを考える.このガブリアスに残飯を持たせるか粉を持たせるかという問題を1度は見かけたことがあるかもしれない.多くの場合は身代わりを張れる回数とそのうち少なくとも1回は攻撃を避ける確率を比較しながら考えることになるだろうが,もう少し別の場合を考える.このガブリアスが“砂がない状態で”ラティオスと対面した場面を考える.残飯なら龍波動で倒されてしまうが,粉なら1割の確率で避けて返り討ちにできる.つまり,“本来負けていた試合を1割の確率で勝ちにひっくり返せる”のである.似たような例は雨パでのハイドロポンプでも考えられる.“波乗りを急所に当てないと勝てない”という場面でハイドロポンプを持っていれば,これは本来負けていた試合を8割の確率でひっくり返せる.このように,本来負けていた試合を一定の確率でひっくり返せるため,トータルで見たときの勝率が底上げされる.これが運ゲーアイテムの基本的な使い方であると考えている.
 こう書くとなんとなく魅力的に見えてくるが,持たせることで確実に仕事をするアイテムと比較した上で採用することは必要である.例えば回復アイテムを持たせれば確実に耐えていた攻撃に対して,「よし,粉で勝率を底上げしよう」というのは(少なくともその場面だけ考える限りは)確率的に不利な選択をしているにすぎない.100%の確率で勝敗をひっくり返せるのなら普通そちらを採るだろう.
 では,発動するかどうか分からないようなラムのみのようなアイテムと比較するとどうか?これはもう各人で,どのシチュエーションが一番発生する頻度が高そうか,あるいはどのシチュエーションが構築において最も致命的となるか,あたりを天秤にかけて決めるしかない.いずれにせよ,(場合によっては構築全体との兼ね合いを見ながら)勝率が最大になるように選択するのが普通であろう.つまり運ゲーアイテムによる勝率の底上げが,それ以外のアイテムを持たせたことで確実に上昇するであろう勝率を上回っているかどうか.ここを意識しながら採用を決めたい.
 とは言ったものの,優秀なアイテムが多数存在する近年ならまだしも,第2,3世代においてはまともなアイテムの数が少ない.そのため,残飯なら確実に耐えられるのだが残飯なんて中々余らない,という事態もよく発生する.そういうとき,残飯の代わりに粉で代用できればアイテムコストの面において嬉しい.そのため他と取り合いが起こりにくい運ゲーアイテムの使い方を把握しておくことは重要である.
 以降ではこの“勝率の底上げ”という側面を除いた,各アイテム固有の使い方について述べる.


○先制の爪
 運ゲーアイテムの中では一番評価が高い.それは“身代わり連打系コンボの対策になり得る”からである.
 身代わり+守るで残飯やアイスボディ,ポイスンヒールの回復量を稼いで相手に一方的に殴らせ続けるというコンボは,第3世代以降常に存在するものである.このコンボは素早さで勝っているほぼ全ての相手を起点に始動することができる.そして一度始動させてしまうと,連続技や挑発(第3世代では挑発がポンコツ性能なのでこのコンボの対策が1つ潰される)などがないと,単調に殴り続けるだけではそのままハメられてスリップダメージの蓄積やPP枯渇で不利になる一方である.
 実はこの身代わり+守るコンボには,汎用的な対策が存在する.一度ハメられて後攻で身代わりを壊し続けるハメになったとしよう.ここで,もし控えに素早さで勝っているポケモンがいれば,しばらく攻撃を続けて,相手が守るを選択するのが見えたところでそのポケモンに交代すればいい.すると,身代わりが残っていない状態でこちらが先手で殴れる状況を作れる.早いポケモン+遅いポケモンという組み合わせは身代わり+守るに対する汎用的な回答なのである.
 では第3世代においてこの対策を行おうとするとどうなるか?第4世代以降はこだわりスカーフというアイテムのおかげで,身代わり+守るをしてくる相手の上を取ることが比較的容易である.例えばライコウにこのコンボを始動されても,スカーフバンギラス程度のSがあれば抜ける.しかし第3世代では素の素早さで勝負するしかないので,例えばプテラにコンボを始動されると事実上この対策は取れなくなってしまうのだ.つまり,“早いポケモンの身代わり連打を崩す手段が第3世代では乏しい”のである.
 そこで先制の爪の出番である.先制の爪持ちが後攻で身代わりを壊し続けることになれば,先制の爪が発動した時点で身代わりのない本体に攻撃が直撃する.もちろん最後まで発動しないで終わることもあるため完全な対策とはならないのが惜しいところだが,連続技などと違って比較的構築に組み込みやすい対策であるというのは嬉しい.
 もう少し考えてみると,先制の爪が発動して本体に攻撃が直撃しても,その攻撃で大したダメージが与えられないとそのままハメられ続けることになる.よって,先制の爪を持たせることで身代わり絡みのコンボの対策とするためには“主要な相手に対して致命傷を与えられる”ようにしておく必要がある.でないと,複数回の爪発動に頼る必要があり,ますます対策の安定度が落ちてしまう.主要な相手に対してどのような攻撃が有効であるのかは,stoicさんが以前ブログにまとめていたのでそちらも参照.http://d.hatena.ne.jp/stoic4486/20140922/1411399362
 まとめると,爪は身代わり連打という対処しにくい戦法に対する回答になり得るが,対策の確実性を増すためには攻撃技の範囲をしっかり考えた上で採用したい,ということになる.


○ピントレンズ
 自分で言うのもなんだが,他の人が考察しているのをあまり見かけない.しかし案外有用なアイテムであると思っており,その一番(というか唯一?)の使い道は“積み技持ちを積み技持ちで対策する際の保険”であると考えてる.
 例えば瞑想ライコウというポケモンを対策したくなったとしよう.物理技で適当に殴っていれば倒せそうでもあるが,交代際に瞑想を積まれたり上を取られ続けたりすると中々に厄介な相手である.
 対特殊では磐石のハピナスも,瞑想を積まれるとそのまま押されてしまう危険がある.そこでハピナスにも瞑想を持たせることで,積み合いに持ち込むことを考える.これで相手の攻撃は受け続けられる.ではどうやって倒せばいいのか?急所の仕様によって,お互い十分な回数瞑想を積み合った状態ではハピナスの特殊攻撃が急所に当たればそのままライコウを一撃で倒せる.よし,これで瞑想ライコウ対策は万全だ!……で話が済むわけはない,もちろん.なぜなら急所に当たれば相手を一撃にできるのは相手も同じだからだ.純粋な積み合いになったとき,双方急所待ちに入ってしまえば結局五分五分の勝負になってしまう.これを対策と呼んでいいものかは疑わしい.
 そこでピントレンズの出番である.ピントレンズによって急所率を上げることで,積み合いになって突破できる確率を上げる.とはいえ,これもまた確率次第であり確実な対策とはならないのが惜しいところだ.(瞑想ピントレンズハピナスで瞑想ライコウに喧嘩を売りに行ったら急所食らって負けた.)とはいえ,瞑想ライコウやスイクン,あるいは鈍いカビゴンは非常に対策の難しいポケモンであるので,これくらいの対策であっても対策の幅を広げられるというのは少なからず有用なのではなかろうか.
 まとめると,ピントレンズは積み合い時の急所待ちに役立つが,あくまで確率的に有利になるにすぎない,ということになる.


○光の粉
 これに関しては自分の評価がそんなに高くないのであまり書くことがない.(請け売りがいくつか.)
 先制の爪とは逆の視点になるが,“身代わり連打系コンボを使う側が身代わりを残しやすくするために持つ”と有用.身代わりを連打する際,途中で余分な一手を挟めるだけで大きくアドバンテージを取れるようなポケモン(例えばHPを削ってからのがむしゃら)なら比較的機能的に使えるかもしれない.
 爪に比べると回復技を連打する際に勝っている(爪が変なところで発動すると回復のタイミングが狂う)ので,回復技を連打する際に一手猶予を生み出す際にも使えるかもしれない.先述のように,残飯やオボンなどの回復アイテムと比較した上で,“回復アイテムを持たなくても確定数は変わらないがそれでも回復技を連打する”というポケモンに持たせたい.例えば第3世代において最もメジャーな粉持ちは恐らくミロカロスであろうが,これは自己再生を連打することに加えて,怪しい光や催眠術で確率的な紛れを求められるため,後手後手に回りやすいミロカロスがどこかで反撃の機会を伺うために粉は有用なアイテムであると言えよう.しかし,回復アイテムを持つことで意地っ張りボーマンダの鉢巻捨て身タックルを2発耐えられるようになるため,こことの比較をしっかりした上で,2発耐えることが不要だと判断した際に粉を持たせる,といった吟味はしっかり行いたいものである.
 爪やピントレンズに比べて粉を好きになれない理由は,“試行回数の稼ぎ方が爪やピントレンズは攻撃的であるのに対して粉は防御的である”というものがある.結局ポケモンというゲームなど,基本的には攻め続ける方が受け続けるよりも確率的に有利なようにできているのだから,可能な限り攻撃的な姿勢を貫きたいものだと考えている.身代わり連打は急所や追加効果を引かないのでまだマシだが,回復技連打は粉で相手を事故らせる以前に自分が事故る危険性もあるわけで,積極的にやりたいものではない.(のろわれボディブルンゲルくらいの事故らせ要素があればまた話は別だが.)もう1つ.爪やピントレンズを機能的に使おうとした場合,基本的に発動した瞬間に相手を倒せる.それに対して,粉を機能的に使おうとしても,一手の猶予が生まれたにすぎずそこから攻めへと転じるのはまた別の話になってしまう.だから回復技連打で試行回数を稼いでも,発動してからの即効性がない(適当な日本語が思いつかない).なのでこれらを考えても,自分が使うなら身代わり連打の補佐かなぁと思う.
 まとめると,身代わり連打あるいは回復技連打の際に有用だが,回復アイテムとの比較はしっかり行いたい,ということになる.



 構築の全ての要素に意味を見出すというのは途方もない理想で,ともすれば無駄なことなのかもしれないけれど,できる限りそれに近いことはしていきたいですね.

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ゲー研(TGA)所属。最近はトリプル、GBAシングルを中心にプレイしてます。色んなルールをやってる総合勢です。

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