【トリプル】メガルカリオ構築
2014年07月16日 20:32
ルカリオ@ルカリオナイト
146-x-91-166-91-156 (メガシンカ前)
146-x-109-191-91-180 (メガシンカ後)
はどうだん ラスターカノン しんくうは みきり
バンギラス@くろいてっきゅう
207-204-130-x-120-59
いわなだれ なげつける ちょうはつ まもる
モロバレル@ゴツゴツメット
221-x-134-105-100-31
ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる
ランドロス霊@こだわりスカーフ
165-148-110-157-100-157
だいちのちから いわなだれ ストーンエッジ とんぼがえり
マリルリ@オボンのみ
206-112-101-x-101-71
たきのぼり じゃれつく アクアジェット まもる
ギルガルド@ラムのみ
167-70-170-112-170-58 (シールド)
167-170-70-222-70-58 (ブレード)
シャドーボール アイアンヘッド かげうち キングシールド
146-x-91-166-91-156 (メガシンカ前)
146-x-109-191-91-180 (メガシンカ後)
はどうだん ラスターカノン しんくうは みきり
バンギラス@くろいてっきゅう
207-204-130-x-120-59
いわなだれ なげつける ちょうはつ まもる
モロバレル@ゴツゴツメット
221-x-134-105-100-31
ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる
ランドロス霊@こだわりスカーフ
165-148-110-157-100-157
だいちのちから いわなだれ ストーンエッジ とんぼがえり
マリルリ@オボンのみ
206-112-101-x-101-71
たきのぼり じゃれつく アクアジェット まもる
ギルガルド@ラムのみ
167-70-170-112-170-58 (シールド)
167-170-70-222-70-58 (ブレード)
シャドーボール アイアンヘッド かげうち キングシールド
【概要】
メガルカリオ入りを使いたかった.メガルカリオに注目したのはカロスダブルをやっていたときで,ドーブル+ガルーラに対して強いのではないかと考えていた.単純にメガガルーラの上から弱点を突けて「ふいうち」半減,ドーブルに対しては「しんくうは」でSに関わらず処理できる.ガブリアスやゲンガーのような高速アタッカーも上から殴れる上,「ラスターカノン」でモロバレルに等倍ながらも打点を持てるなど,格闘タイプとしては独特の性能を持っているように感じられた.なお,ジャパンカップ本番でメガルカリオ入りを使用したが,結果はお察しだった.
そこで,ドーブルガルーラに強いのであればトリプルでも活躍できるのではないかと考えた.トリプルではさらに,メインウエポンの「はどうだん」が対角に飛ぶというメリットもある.ダブルよりも「ファストガード」が多そうなのは気になりはしたものの,『こだわりスカーフ』であろうがS半減系+「トリックルーム」であろうがドーブルを迅速に処理できるというのは魅力的に思えた.これに加えて{いかく}の影響を受けないこともあり,特殊型で採用することにした.
メガルカリオとまず組ませたいポケモンはバンギラスだった.対ドーブルを考えたときに,『こだわりスカーフ』持ちはすぐさま「しんくうは」で処理できるが,『きあいのタスキ』持ちだと一度動かれるので厄介である.しかもPGLの集計などを見るに,明らかに『きあいのタスキ』持ちが一番多い.ここで,まずは「まもる」「みきり」で凌いで天候ダメージを入れて,次のターンに「しんくうは」で狙う動きをすれば処理できるため,カバルドン,バンギラス,ユキノオーのどれかは入れたいと考えた.メガルカリオとの弱点被りが気にはなったが,一番強そうなバンギラスを採用することにした.
この2体を軸に,残りは補完を考えながら埋めていった.まず格闘が重いので,耐性がある上味方を守れるモロバレル.次に浮いている{いかく}持ちとしてランドロス.ドラゴンをはじめとする多くの耐性を持つマリルリ.そしてこれまた耐性を多く持つ上に{かげふみ}から逃げられるギルガルド.結果,地面耐性がやや薄いものの,耐性面は無駄に盤石となった.
面子を決めていく上で意識したのは「トリックルーム」パーティに厚くすることである.メガルカリオのように高速高火力低耐久なポケモンばかりがいると,相手に「トリックルーム」を許した際にあっさり崩されてしまう.単純に動けるポケモンの多いトリプルバトルでは「トリックルーム」は強力な勝ち筋であり,純正トリパなりスイッチトリパなり何らかの形で「トリックルーム」を取り入れている構築は非常に多い.そのため,トリプルで勝っていくためにはまずトリパに強くすることが重要だと考えた.そのため当初は「りゅうのまい」で考えていたバンギラスを途中から『くろいてっきゅう』に差し替え,モロバレル,マリルリ,ギルガルドと通常時でも腐りにくい遅めの駒を集めた.メガルカリオ,マリルリ,ギルガルドが先制技を使えるのも,相手のS操作に対して強い.これだけ遅い駒がいるのだから,自分もどこかに「トリックルーム」を入れたくなったのだが,そうするとうまくまとまらなかったので諦めた.なんとかして「トリックルーム」を仕込むというのは今後の課題の1つである.
【個別解説】
ルカリオ@ルカリオナイト
146-x-91-166-91-156 (メガシンカ前)
146-x-109-191-91-180 (メガシンカ後)
はどうだん ラスターカノン しんくうは みきり
・[ようき]ファイアローの『こだわりハチマキ』「ブレイブバード」を15/16で耐える([いじっぱり]だと6/16で耐える)
・「はどうだん」のD121メガガルーラへのダメージが192~228(HP全振りだと8/16で一発)
・C特化{フェアリースキン}ニンフィアのダブルダメージ『いのちのたま』「ハイパーボイス」を14/16で耐える
今回の主役.ボルトロス化さえ抜き去るほどのSから一致高火力技を打ち込む.耐久は脆く,火力の高い相手だと一致等倍でも致命傷を負うほどである.うまく{いかく}や「いかりのこな」で長生きさせてあげたい.
技構成は「はどうだん」「しんくうは」「みきり」は確定で,残りはフェアリー連中を殴れる「ラスターカノン」とした.「アイアンテール」も考えたが,心臓に悪そうだったのでやめた.「まもる」でなく「みきり」を入れられるので,地味に「ふういん」耐性が付く.
配分はほぼCSで,ファイアロー意識で3箇所に4振る配分.今計算して知ったのだが,Cをあと1削ってHPに回すと『いのちのたま』ニンフィアのダメージが動くので,そっちの方がよかったかもしれない.
軸にしたメガシンカポケモンではあるが,基本的には使い捨てるような使い方となる.もちろん,見せ合い時点で“このポケモンはメガルカリオでないと殴り切れない”という場面はあるはずなので,そういうときには仕事が完了するまで「みきり」や交代を多用するなど大事に扱う.
バンギラス@くろいてっきゅう
207-204-130-x-120-59
いわなだれ なげつける ちょうはつ まもる
「トリックルーム」パーティへの憎しみを込めたポケモン.S29族よりも遅くなるので大体のポケモンより遅い.見せ合いで「トリックルーム」の気配を察知したら大事に温存して,ブルンゲルやクレセリア,ギルガルドを「なげつける」で粉砕する.初手で天候を確実に取れるため,開幕から制圧されるとしんどい対天候パでは初手から投げていきたい.交代+「とんぼがえり」で1ターンで天候を取り返せるギミックがあるのも嬉しい.
ただし,遅すぎるSを能動的に利用できないため,「トリックルーム」がなさそうなときなど相手によっては動きにくいときはある.そういうときには『くろいてっきゅう』が割れていないうちに適当に相手の注意を引きながら「まもる」でやりすごしたり,耐久の高さから無理やり一回耐えて動いたり,耐性を活かして後出しして時間を稼ぐのに使ったりという運用となる.遅いとはいえ格闘技でも食らわない限り即処理はされないので,「なげつける」や「ちょうはつ」の一発に懸けるくらいのことはできる.
モロバレル@ゴツゴツメット
221-x-134-105-100-31
ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる
半ば,どころか完全に思考停止の[のんき]HBモロバレル.まぁでも文句なしに強かった.「いかりのこな」のおかげで「トリックルーム」なしでも腐りにくい.「キノコのほうし」と「いかりのこな」撃ってたら大体試合が終わっている.
ランドロス霊@こだわりスカーフ
165-148-110-157-100-157
だいちのちから いわなだれ ストーンエッジ とんぼがえり
耐性も数値も優秀な{いかく}持ち.Sが遅いので『こだわりスカーフ』で上から殴り続けられるようにした.メインウエポンとして「だいちのちから」を選択したが,これは「じしん」に比べて相手の「ワイドガード」を気にせず撃てるというのと,(他の味方が浮いていないということもあって)「まもる」を強要される立ち回りが窮屈だと感じたためである.特に『こだわりスカーフ』持ちでは,味方の「まもる」なしに「じしん」を撃ちにくい構成のときには,「じしん」はあまり採用したくない.これは思ったより有効に働いてくれて,相手の手持ち無沙汰なカポエラーの「ワイドガード」が見えている場面でもお構いなしに地面技を撃ちにいけるのが使いやすかった.残りの技は基本的なものばかりである.「じしん」を入れるだけ入れてもよかったが,結局撃ちにくいだろうと思いやめた.「ストーンエッジ」はリザードンやボルトロスなどを殴りにいくために入れてある.
マリルリ@オボンのみ
206-112-101-x-101-71
たきのぼり じゃれつく アクアジェット まもる
補完で入ってきたフェアリータイプであるが,ここまでで特殊打点に寄っていると感じたため物理打点が欲しかった.クチートは入れられないのでマリルリ.「ねっぷう」や「ふぶき」を受けにいけるなど,耐性が非常に優秀である.技は特に入れたいものもなかったので基本の4つを入れることにした.「はらだいこ」をするわけではないが,受け出すことが多いので場持ちをよくするために『オボンのみ』.今思えば結構場に居座っていたので,『たべのこし』でもよかったかもしれない.「まもる」をよく使うので,『とつげきチョッキ』はたぶんダメ.
ギルガルド@ラムのみ
167-70-170-112-170-58 (シールド)
167-170-70-222-70-58 (ブレード)
シャドーボール アイアンヘッド かげうち キングシールド
既に5体で耐性面は十分ではあるが,「ハイパーボイス」連中がまだ重いのと{かげふみ}から「ほろびのうた」などで蹂躙されるのが嫌だったので,これらに抵抗できるギルガルドを最後の1体とした.要請からフェアリーを殴りに行きたいが,中でもメガサーナイトやニンフィアを迅速に処理したいため,鋼技,しかも「アイアンヘッド」を持たせた.通りのよいゴースト技は是非入れたいが,ここで「シャドークロー」の物理型にしてしまうと{いかく}の影響をモロに受けてしまうため,あくまでHC振りでメインウエポンは「シャドーボール」である.残りの技は「かげうち」「せいなるつるぎ」「みがわり」「ワイドガード」「リフレクター」などが候補だったが,一番撃ちそうな「かげうち」とした.「みがわり」『たべのこし』で粘るのは強いのだが,構築全体が(モロバレルを除いて)攻める姿勢となっているため,周りが倒し損ねたポケモンを「かげうち」で掃除していく方が合っていると判断した.全体技に弱めなので「ワイドガード」も考えたが,どうせ「フェイント」や「よこどり」が飛んできたり不利択になるだけだと思いやめた.「せいなるつるぎ」はメガガルーラやバンギラスへの打点となるが,そいつらには周りで十分打点を確保できているし「アイアンヘッド」で削りにいけるので要らない.
持ち物は割と適当で,構築案ができた当初は『いのちのたま』だったがそれを忘れて最初の数戦『ラムのみ』で使っていたところ,これはこれで使いやすかったので結局『ラムのみ』にした.「ふぶき」を何度も受けにいったり「キングシールド」の隙を突かれたりするので,発動機会は多かった.「いばる」を許すな.
【立ち回り】
割とフィーリングで先発決めてたので詳しくはなんともいえないが,序盤から数的有利を作りにいきたいので,基本的には初手から殴りにいけるような配置にする.相手に高火力物理ポケモンがいる場合にはランドロス霊を真ん中に配置する.「ねこだまし」からの展開が見えるときには,ギルガルドを真ん中に置いて,放置したくないポケモンを殴りにいく.初手からメガルカリオで殴りにいく際には,ランドロス霊やモロバレルでサポートしていくのがよい.「はどうだん」があるので,基本的には左右に置くのでよいだろう.なお,メガシンカ前の特性が{せいしんりょく}であるため,どう見てもルカリオ方向に「ねこだまし」が来そうなときにはメガシンカせずに動くこともある.「ねこだまし」を無効化して対角のキリキザンを「はどうだん」で倒したのが一番快感だった.ただし,メガシンカしないとメガガルーラを「はどうだん」で倒せないので,そこは注意.ギルガルドの「アイアンヘッド」との集中で倒せるが,やったことない.
対トリパについては,バンギラス,モロバレル,マリルリ,ギルガルドで逆にこちらから攻めていくことになる.特にギルガルドは,「ねこだまし」無効なので初手から動きやすい.基本的にはバンギラスやモロバレルが下を取っているはずなのでそいつらを動かしていけばよい.これらのポケモンはみな耐性が優秀ではあるが,高威力の「しおふき」や「ふんか」を被弾すると大きく削られてしまうので,「アクアジェット」や「かげうち」といった先制技で削りにいきたい.「しんくうは」も,半分削ったヒードランを縛る程度の火力はあるので,メガルカリオも「トリックルーム」下で完全に腐るわけではないのは意識したい.なお,ドーブル入りのトリパに関しては,初手からルカリオを置きたい.後ろの耐性がしっかりしているので,「トリックルーム」後には比較的安心して後ろに退ける.
また,耐性がそれぞれ大きく異なっているため「MOVE」が有効に決まることが多い.選択肢として常に持っておきたい.
【感想】
結局ドーブル入りに当たらなくて悲しみに暮れた.シーズン4で使用しレートは1800までいったものの,総合レートを無難にまとめたかったこともあり,1900を目指す度胸はなかった.度胸があったら1900いけてたかというと怪しいのでもう少し改良したい.
・メガルカリオからスタートした以上カポエラーを入れにくく,カポエラーに頼らず諸々の問題を解決することの難しさを感じた.
・全体技がほとんどないので「まもる」の択が気になった.
・耐性が優秀なポケモンで固めると思った以上に動きやすかった.前のめりな構築でもない限りこれは意識したい.
・能動的に「トリックルーム」を使うわけでもないのに,これだけ鈍足ポケモンが動きやすかった.何度も言っているように,ここに「トリックルーム」を仕込んだ形を目指したい.
・対天候パは,晴れがキツい.特に手動で晴らしてくるタイプ.他の天候はそこまででもないが,ドリュウズは割と嫌な相手.
トリプルは思考停止で全体技通していくのが強いのかもしれないが,私はこういう,毎ターン考えて動くような構築の方が好きです.
メガルカリオ入りを使いたかった.メガルカリオに注目したのはカロスダブルをやっていたときで,ドーブル+ガルーラに対して強いのではないかと考えていた.単純にメガガルーラの上から弱点を突けて「ふいうち」半減,ドーブルに対しては「しんくうは」でSに関わらず処理できる.ガブリアスやゲンガーのような高速アタッカーも上から殴れる上,「ラスターカノン」でモロバレルに等倍ながらも打点を持てるなど,格闘タイプとしては独特の性能を持っているように感じられた.なお,ジャパンカップ本番でメガルカリオ入りを使用したが,結果はお察しだった.
そこで,ドーブルガルーラに強いのであればトリプルでも活躍できるのではないかと考えた.トリプルではさらに,メインウエポンの「はどうだん」が対角に飛ぶというメリットもある.ダブルよりも「ファストガード」が多そうなのは気になりはしたものの,『こだわりスカーフ』であろうがS半減系+「トリックルーム」であろうがドーブルを迅速に処理できるというのは魅力的に思えた.これに加えて{いかく}の影響を受けないこともあり,特殊型で採用することにした.
メガルカリオとまず組ませたいポケモンはバンギラスだった.対ドーブルを考えたときに,『こだわりスカーフ』持ちはすぐさま「しんくうは」で処理できるが,『きあいのタスキ』持ちだと一度動かれるので厄介である.しかもPGLの集計などを見るに,明らかに『きあいのタスキ』持ちが一番多い.ここで,まずは「まもる」「みきり」で凌いで天候ダメージを入れて,次のターンに「しんくうは」で狙う動きをすれば処理できるため,カバルドン,バンギラス,ユキノオーのどれかは入れたいと考えた.メガルカリオとの弱点被りが気にはなったが,一番強そうなバンギラスを採用することにした.
この2体を軸に,残りは補完を考えながら埋めていった.まず格闘が重いので,耐性がある上味方を守れるモロバレル.次に浮いている{いかく}持ちとしてランドロス.ドラゴンをはじめとする多くの耐性を持つマリルリ.そしてこれまた耐性を多く持つ上に{かげふみ}から逃げられるギルガルド.結果,地面耐性がやや薄いものの,耐性面は無駄に盤石となった.
面子を決めていく上で意識したのは「トリックルーム」パーティに厚くすることである.メガルカリオのように高速高火力低耐久なポケモンばかりがいると,相手に「トリックルーム」を許した際にあっさり崩されてしまう.単純に動けるポケモンの多いトリプルバトルでは「トリックルーム」は強力な勝ち筋であり,純正トリパなりスイッチトリパなり何らかの形で「トリックルーム」を取り入れている構築は非常に多い.そのため,トリプルで勝っていくためにはまずトリパに強くすることが重要だと考えた.そのため当初は「りゅうのまい」で考えていたバンギラスを途中から『くろいてっきゅう』に差し替え,モロバレル,マリルリ,ギルガルドと通常時でも腐りにくい遅めの駒を集めた.メガルカリオ,マリルリ,ギルガルドが先制技を使えるのも,相手のS操作に対して強い.これだけ遅い駒がいるのだから,自分もどこかに「トリックルーム」を入れたくなったのだが,そうするとうまくまとまらなかったので諦めた.なんとかして「トリックルーム」を仕込むというのは今後の課題の1つである.
【個別解説】
ルカリオ@ルカリオナイト
146-x-91-166-91-156 (メガシンカ前)
146-x-109-191-91-180 (メガシンカ後)
はどうだん ラスターカノン しんくうは みきり
・[ようき]ファイアローの『こだわりハチマキ』「ブレイブバード」を15/16で耐える([いじっぱり]だと6/16で耐える)
・「はどうだん」のD121メガガルーラへのダメージが192~228(HP全振りだと8/16で一発)
・C特化{フェアリースキン}ニンフィアのダブルダメージ『いのちのたま』「ハイパーボイス」を14/16で耐える
今回の主役.ボルトロス化さえ抜き去るほどのSから一致高火力技を打ち込む.耐久は脆く,火力の高い相手だと一致等倍でも致命傷を負うほどである.うまく{いかく}や「いかりのこな」で長生きさせてあげたい.
技構成は「はどうだん」「しんくうは」「みきり」は確定で,残りはフェアリー連中を殴れる「ラスターカノン」とした.「アイアンテール」も考えたが,心臓に悪そうだったのでやめた.「まもる」でなく「みきり」を入れられるので,地味に「ふういん」耐性が付く.
配分はほぼCSで,ファイアロー意識で3箇所に4振る配分.今計算して知ったのだが,Cをあと1削ってHPに回すと『いのちのたま』ニンフィアのダメージが動くので,そっちの方がよかったかもしれない.
軸にしたメガシンカポケモンではあるが,基本的には使い捨てるような使い方となる.もちろん,見せ合い時点で“このポケモンはメガルカリオでないと殴り切れない”という場面はあるはずなので,そういうときには仕事が完了するまで「みきり」や交代を多用するなど大事に扱う.
バンギラス@くろいてっきゅう
207-204-130-x-120-59
いわなだれ なげつける ちょうはつ まもる
「トリックルーム」パーティへの憎しみを込めたポケモン.S29族よりも遅くなるので大体のポケモンより遅い.見せ合いで「トリックルーム」の気配を察知したら大事に温存して,ブルンゲルやクレセリア,ギルガルドを「なげつける」で粉砕する.初手で天候を確実に取れるため,開幕から制圧されるとしんどい対天候パでは初手から投げていきたい.交代+「とんぼがえり」で1ターンで天候を取り返せるギミックがあるのも嬉しい.
ただし,遅すぎるSを能動的に利用できないため,「トリックルーム」がなさそうなときなど相手によっては動きにくいときはある.そういうときには『くろいてっきゅう』が割れていないうちに適当に相手の注意を引きながら「まもる」でやりすごしたり,耐久の高さから無理やり一回耐えて動いたり,耐性を活かして後出しして時間を稼ぐのに使ったりという運用となる.遅いとはいえ格闘技でも食らわない限り即処理はされないので,「なげつける」や「ちょうはつ」の一発に懸けるくらいのことはできる.
モロバレル@ゴツゴツメット
221-x-134-105-100-31
ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる
半ば,どころか完全に思考停止の[のんき]HBモロバレル.まぁでも文句なしに強かった.「いかりのこな」のおかげで「トリックルーム」なしでも腐りにくい.「キノコのほうし」と「いかりのこな」撃ってたら大体試合が終わっている.
ランドロス霊@こだわりスカーフ
165-148-110-157-100-157
だいちのちから いわなだれ ストーンエッジ とんぼがえり
耐性も数値も優秀な{いかく}持ち.Sが遅いので『こだわりスカーフ』で上から殴り続けられるようにした.メインウエポンとして「だいちのちから」を選択したが,これは「じしん」に比べて相手の「ワイドガード」を気にせず撃てるというのと,(他の味方が浮いていないということもあって)「まもる」を強要される立ち回りが窮屈だと感じたためである.特に『こだわりスカーフ』持ちでは,味方の「まもる」なしに「じしん」を撃ちにくい構成のときには,「じしん」はあまり採用したくない.これは思ったより有効に働いてくれて,相手の手持ち無沙汰なカポエラーの「ワイドガード」が見えている場面でもお構いなしに地面技を撃ちにいけるのが使いやすかった.残りの技は基本的なものばかりである.「じしん」を入れるだけ入れてもよかったが,結局撃ちにくいだろうと思いやめた.「ストーンエッジ」はリザードンやボルトロスなどを殴りにいくために入れてある.
マリルリ@オボンのみ
206-112-101-x-101-71
たきのぼり じゃれつく アクアジェット まもる
補完で入ってきたフェアリータイプであるが,ここまでで特殊打点に寄っていると感じたため物理打点が欲しかった.クチートは入れられないのでマリルリ.「ねっぷう」や「ふぶき」を受けにいけるなど,耐性が非常に優秀である.技は特に入れたいものもなかったので基本の4つを入れることにした.「はらだいこ」をするわけではないが,受け出すことが多いので場持ちをよくするために『オボンのみ』.今思えば結構場に居座っていたので,『たべのこし』でもよかったかもしれない.「まもる」をよく使うので,『とつげきチョッキ』はたぶんダメ.
ギルガルド@ラムのみ
167-70-170-112-170-58 (シールド)
167-170-70-222-70-58 (ブレード)
シャドーボール アイアンヘッド かげうち キングシールド
既に5体で耐性面は十分ではあるが,「ハイパーボイス」連中がまだ重いのと{かげふみ}から「ほろびのうた」などで蹂躙されるのが嫌だったので,これらに抵抗できるギルガルドを最後の1体とした.要請からフェアリーを殴りに行きたいが,中でもメガサーナイトやニンフィアを迅速に処理したいため,鋼技,しかも「アイアンヘッド」を持たせた.通りのよいゴースト技は是非入れたいが,ここで「シャドークロー」の物理型にしてしまうと{いかく}の影響をモロに受けてしまうため,あくまでHC振りでメインウエポンは「シャドーボール」である.残りの技は「かげうち」「せいなるつるぎ」「みがわり」「ワイドガード」「リフレクター」などが候補だったが,一番撃ちそうな「かげうち」とした.「みがわり」『たべのこし』で粘るのは強いのだが,構築全体が(モロバレルを除いて)攻める姿勢となっているため,周りが倒し損ねたポケモンを「かげうち」で掃除していく方が合っていると判断した.全体技に弱めなので「ワイドガード」も考えたが,どうせ「フェイント」や「よこどり」が飛んできたり不利択になるだけだと思いやめた.「せいなるつるぎ」はメガガルーラやバンギラスへの打点となるが,そいつらには周りで十分打点を確保できているし「アイアンヘッド」で削りにいけるので要らない.
持ち物は割と適当で,構築案ができた当初は『いのちのたま』だったがそれを忘れて最初の数戦『ラムのみ』で使っていたところ,これはこれで使いやすかったので結局『ラムのみ』にした.「ふぶき」を何度も受けにいったり「キングシールド」の隙を突かれたりするので,発動機会は多かった.「いばる」を許すな.
【立ち回り】
割とフィーリングで先発決めてたので詳しくはなんともいえないが,序盤から数的有利を作りにいきたいので,基本的には初手から殴りにいけるような配置にする.相手に高火力物理ポケモンがいる場合にはランドロス霊を真ん中に配置する.「ねこだまし」からの展開が見えるときには,ギルガルドを真ん中に置いて,放置したくないポケモンを殴りにいく.初手からメガルカリオで殴りにいく際には,ランドロス霊やモロバレルでサポートしていくのがよい.「はどうだん」があるので,基本的には左右に置くのでよいだろう.なお,メガシンカ前の特性が{せいしんりょく}であるため,どう見てもルカリオ方向に「ねこだまし」が来そうなときにはメガシンカせずに動くこともある.「ねこだまし」を無効化して対角のキリキザンを「はどうだん」で倒したのが一番快感だった.ただし,メガシンカしないとメガガルーラを「はどうだん」で倒せないので,そこは注意.ギルガルドの「アイアンヘッド」との集中で倒せるが,やったことない.
対トリパについては,バンギラス,モロバレル,マリルリ,ギルガルドで逆にこちらから攻めていくことになる.特にギルガルドは,「ねこだまし」無効なので初手から動きやすい.基本的にはバンギラスやモロバレルが下を取っているはずなのでそいつらを動かしていけばよい.これらのポケモンはみな耐性が優秀ではあるが,高威力の「しおふき」や「ふんか」を被弾すると大きく削られてしまうので,「アクアジェット」や「かげうち」といった先制技で削りにいきたい.「しんくうは」も,半分削ったヒードランを縛る程度の火力はあるので,メガルカリオも「トリックルーム」下で完全に腐るわけではないのは意識したい.なお,ドーブル入りのトリパに関しては,初手からルカリオを置きたい.後ろの耐性がしっかりしているので,「トリックルーム」後には比較的安心して後ろに退ける.
また,耐性がそれぞれ大きく異なっているため「MOVE」が有効に決まることが多い.選択肢として常に持っておきたい.
【感想】
結局ドーブル入りに当たらなくて悲しみに暮れた.シーズン4で使用しレートは1800までいったものの,総合レートを無難にまとめたかったこともあり,1900を目指す度胸はなかった.度胸があったら1900いけてたかというと怪しいのでもう少し改良したい.
・メガルカリオからスタートした以上カポエラーを入れにくく,カポエラーに頼らず諸々の問題を解決することの難しさを感じた.
・全体技がほとんどないので「まもる」の択が気になった.
・耐性が優秀なポケモンで固めると思った以上に動きやすかった.前のめりな構築でもない限りこれは意識したい.
・能動的に「トリックルーム」を使うわけでもないのに,これだけ鈍足ポケモンが動きやすかった.何度も言っているように,ここに「トリックルーム」を仕込んだ形を目指したい.
・対天候パは,晴れがキツい.特に手動で晴らしてくるタイプ.他の天候はそこまででもないが,ドリュウズは割と嫌な相手.
トリプルは思考停止で全体技通していくのが強いのかもしれないが,私はこういう,毎ターン考えて動くような構築の方が好きです.