【GBA】範囲と“弱点”の一致
2014年05月25日 23:16
簡単に言うと、「サイクルを回す上で役割破壊的な技を持っておくことは大事だよ」というお話。
(今回の記事の内容、簡潔にまとめると2行くらいで終わりそうで、途中から何書いてんだか分からなくなってきた。)
(今回の記事の内容、簡潔にまとめると2行くらいで終わりそうで、途中から何書いてんだか分からなくなってきた。)
「範囲と耐性の一致」という言葉があります。私の知る限りでは、リィズさんがポケモン特集号第9号にて提唱したのが初出の概念です。これは主に第五世代のローテーションバトルにて重要だった考え方で、フレーズを引用させていただくと、
>こちらの攻撃が効きにくい相手からの反撃ダメージが少ない事である。
とのことです。
あまりこの話を直接するつもりはないので簡単な例で済ませます。例えば相手にナットレイ+ブルンゲルという並びがいたとしましょう。ここでこちらがヒードランで「だいもんじ」を撃つとどうなるか?
・ナットレイが回ってきたとき→倒せる。嬉しい。
・ブルンゲルが回ってきたとき→全然ダメージ入らないし、水技喰らったり「とける」積まれたり「トリックルーム」決められたりする。悲しい。
となり、相手がどちらを動かすかで全然結果が変わってきます。一見するとローテーションバトルというゲームは、このような択に満ち溢れているわけですね。では同じ場面でジバコイルで「10まんボルト」を撃つとどうなるか?
・ブルンゲルが回ってきたとき→嬉しい。
・ナットレイが回ってきたとき→あんま減らない。悲しい。しかし相手の「パワーウィップ」「ジャイロボール」は半減できるため、そこまで痛くはない。
となり、前に比べると悲しい方の結果がまだマシなものになっています。(「やどりぎのタネ」とか「のろい」とかまで考えると面倒ですが、ひとまず忘れます。)なぜこの違いが生まれたかというと、ジバコイルは先の“こちらの攻撃が効きにくい相手からの反撃ダメージが少ない”という条件を満たしているからです。つまり、択に負けたときのリスクが少ない。“範囲と耐性の一致”は択を解消するための工夫の一つなのです。
さて本題ですが、一般に3世代対戦は5,6世代に比べてサイクル戦が前提にあることが多いです。強力な積み技の少なさ、全体的な火力の低さが原因でしょう。そこで、択が発生しがちなローテにおいて択の解消のために考案された“範囲と耐性の一致”という概念を、サイクルが発生しがちな3世代対戦においてサイクル打破のために応用できないか、ということを考えました。結果行き着いたのが、“範囲と弱点の一致”とかいう怪しげなフレーズです。とても簡単に言うと“釣って倒す”ということです。
ここで、先日のブログ記事を少し例に挙げてみます。シャワーズのところで、水への打点として「どくどく」を持たせたと書きました。他にもサンダースで「ねがいごと」「まもる」「どくどく」『たべのこし』とする似たような型があります。私が気になったのは、“果たしてこの「どくどく」が水ポケモン相手に当たることはあるのだろうか?”という点です。普通水ポケモンにシャワーズやサンダースが後出ししてきたら、後ろにいるカビゴンやハピナスに交代するはず。ハピナスだとまだおいしいかもしれないですが、{めんえき}カビゴンだと無駄行動になってしまいます。つまり、お互いが(ある程度素直に)サイクルを回している限り、「どくどく」は肝心な相手に当たりません。何故この「どくどく」が上手く機能しなかったのかを考えると、この「どくどく」は“シャワーズやサンダースが得意な相手に対する打点”だという結論に至ります。なので相手からすれば不利対面なので退く、結果当初の目的は達成されない。
ここまでの話を念頭に置いて、水タイプに「どくどく」を当てるためにはどうすればよいか。それは簡単で、ヘルガーやウインディ、あるいはメタグロスやボーマンダのように、サイクル戦において水ポケモンが受けに来たくなるようなポケモンに持たせればよい、ということになります。
先日の記事をもう少し例に挙げてみると、ゴローニャの「だいばくはつ」はこれに近いと言えるでしょう。ゴローニャが「だいばくはつ」を撃つのは、例えばエース格であるメタグロスやボーマンダを通すために、これらが苦手とする水タイプを消し去りたいときです。すなわち、攻撃を当てたい相手と自分の弱点が一致しています。このときは、最初は素直にサイクルを回しておいて、中盤で一気に崩しにかかることができます。
個人的な話になってしまいますが、自分はこの手の“交代読み”のような行為はあまり好きではありません。交代読み○○のような行為は徒に択を増やしているだけであり、ただの自己満足を“読み”とかいうそれっぽい単語で誤魔化している感があるからです。
しかし、お互い崩せそうにないサイクル戦が行われている状態では話が別です。PP合戦まで見据えてとにかくサイクルに付き合おうとするのであればよいですが、毎回そうもいきません。自分の中での3世代対戦の魅力は“火力バランスが絶妙なおかげで、サイクル戦が前提にあった上で、そのサイクルをどのように打破していくかという戦略が生まれる”という点にあります。サイクルを回せる程度の安定感が前提にあるのであれば、このような“刺しにいく”選択肢をいくつか持っておくというのはむしろ重要なことでしょう。
まとめ:自分が苦手なポケモンへの打点を隠し持っておくことで、サイクルを崩すきっかけをつかめる