【05ダブル】耐久重視スタン改
2018年03月26日 21:45






カビゴン@カゴのみ
256-148-105-x-145-55 あついしぼう
おんがえし じしん ねむる まもる
メタグロス@オボンのみ
183-182-151-x-116-110
コメットパンチ じしん だいばくはつ まもる
サンダー@たべのこし
168-x-108-193-110-148
10まんボルト めざめるパワー(氷) みがわり みきり
ラティアス@ラムのみ
172-x-110-146-150-178
ドラゴンクロー めいそう みがわり じこさいせい
ウインディ@クラボのみ
166-117-100-167-100-147 いかく
オーバーヒート かみくだく しんそく まもる
ヘラクロス@カムラのみ
185-160-98-x-117-135 こんじょう
メガホーン かわらわり つるぎのまい まもる
【概要】
こちらの構築をベースに組み直した。残飯オボン以外の回復手段を持つことが少ないこのルールにおいて、不意に回復技を使うことで相手の計算を狂わせることができると考えた。
http://1192at.blog70.fc2.com/blog-entry-333.html
特に意識したのが身代わり瞑想ラティアスで、前回のオフの結果からラティアス+メタグロスの軸が普及することが予想される中、この初手をある程度消耗させたタイミングで裏から投げれば残りの面子を詰ませる動きが狙いやすいのではないかと考えた。
ラティアスを軸に攻めるにあたって真っ先に壁となるのは言わずもがなメタグロスという存在である。トップメタ群の中でもメタグロスは特に汎用的なポケモンであり、KPは1位となることが予想される(実際1位だった)。そのため当然横には迅速にメタグロスを処理できるポケモンが必要となり、今回はサンダーとウインディを採用した。サンダーは言うまでもなく、鋼+地面の範囲に耐性を持った優秀な数値を誇るポケモン。ウインディは補助なしでメタグロスを縛れる数少ないポケモン。このルールにおいてまともな威嚇持ちはケンタロスくらいしか存在しないが、ケンタロスは威嚇が入らない物理であるトップメタのメタグロスに対して一致技の通りが悪く、しかも強力アイテムである鉢巻を持った場合には爆発に対する耐性を大きく落としてしまうことになる。それに対してウインディは、威嚇で物理全般を見つつ、威嚇に強い物理であるメタグロスにも打点を持ちやすいというのが評価できる。威嚇は瞑想による詰めとも噛み合っている。
続いて上記の構築でも採用していた、眠るカゴカビゴンを採用。上記記事でも述べているように、カビゴンはトップメタ全般に打点を持てるポケモンなので、回復手段を持つことによって中盤から終盤にかけてのゲームメイクの自由度が大きく増すのではないかと考えた。
ここまでで各種ギミック系の構築への対策が薄いと感じる。一般にこのルールのスタン系は搦め手に対して大きな穴が開きやすい。その穴埋めとして、封印爆破や耐久系積みなどを想定し、カビゴンやレジスチルなどのギミックの要となるポケモンに強い打点を持てるヘラクロスを採用。通常の選出に絡めても、以前使用した耐久に厚く振った型を採用することで、幅広い相手と一対一交換以上の動きを期待しやすい。
ラスト1体は入れない理由が存在しないのでメタグロス。真面目な話としては、ラティアスやサンダーの壁となりやすいカビゴンやケンタロスに耐性を持って強烈に叩けるのが嬉しい。
【個別解説】

カビゴン@カゴのみ
256-148-105-x-145-55 あついしぼう
おんがえし じしん ねむる まもる
・A205コメットを98.8%程度で2耐え
・C156雨ハイドロを99%程度で2耐え
・151-115ケンタロスを恩返しで97%程度で2発
選出時に穴になりやすいラティやサンダー、スターミーに対して、幅広く見ることのできるポケモン。このルールにおいては、ゲンガー以外のほとんどのポケモンに打点を持ちやすい。耐久の高さから2発どころか3発で倒すことも簡単ではないので、撃ち合いになったときに眠るを使うことで相手の数手を無駄に終わらせることができる。
配分は深く考えずにABD全てそこそこのものにしたが、後で計算したらコメット2耐え程度のカビゴンを恩返しで3発にするためにはもう少しAが必要だと気付いたので、もう少し考え直す必要がありそう。(今のままでも結構な確率で3発で倒せるが。)逆に神秘の雫ルンパッパの雨ハイドロくらいまでDを上げてもいいかもしれない。

メタグロス@オボンのみ
183-182-151-x-116-110
コメットパンチ じしん だいばくはつ まもる
・A205手助け地震耐え
・C194の10万をオボン込みほぼ2耐え
・187-151メタグロスを最低乱数×2以外で地震で2発
ノーマルドラゴン耐性をはじめとする優秀な耐性を持つ。10年近くダブルバトルの最前線に立ち続けただけあって、今更コイツの強さを語る必要もないだろう。
最近はめざ岩を持たせる型も出てきており、自分でも使ったことはあるが、やはり大爆発の方が優先度が高いと感じた。特にメタグロスの重要な役割として対カビゴンが挙げられるが、コメットパンチを2発当てても多くの場合倒せないので、迅速に処理するための爆発が欲しいと感じる。ケンタロスに対しても、ケンタロスか裏のどちらかに爆発を通すぞ、という圧力をかけることができる。
持ち物は、電磁波耐性を持ちたいポケモンがラティアスウインディと2体おりラムのみを回すことができなかったので、余っているアイテムの中で最も有効そうなオボンのみを持たせた。残念ながら配分を深く考える間がなかったので、ボックスに転がっていたオボン用の配分のものをそのまま使用。

サンダー@たべのこし
168-x-108-193-110-148
10まんボルト めざめるパワー(氷) みがわり みきり
・補正なし95族抜き
・A152ケンタロス鉢巻捨て身38/39耐え
・187-111メタグロスを10万で確定2発
・162-66ドーブルを10万で31/39で一発
ウインディと合わせて対メタグロスを担当する。一般的なスタンでは対メタグロスで明確に有利な駒はサンダーだけになりがちだが、今回はもう一枚ウインディがいるため、相手にメタグロスが残っている状態でもサンダーが消耗することを嫌う必要なく、果敢に攻めに動かすことが可能となる。これは、一発で倒されにくい数値耐性と電気+氷という広い攻撃範囲から幅広い相手に手を出しやすいというサンダーの性質をより活かせるという意味でも重要である。
まず技構成と持ち物だが、以前述べたようにメタグロス対面で使いやすい身代わりを持たせ、身代わりや見切りとのシナジーがある残飯が余っていたため迷わず持たせた。また、めざ氷の必要性が疑問であるという声をよく見かけるが、身代わり残飯という自身を活かす型で採用している以上場で腐りにくくすることが重要であると考えており、そのため幅広い相手への打点をしっかり確保するためにめざ氷は持たせることにした。(例えば第6世代以降で身代わり残飯ヒードランを使ったことのある方は、ボーマンダ絡みの並びなどに対して、身代わりを残したヒードランが邪魔になるという経験をしたことがあるかもしれない。)
また、配分は控えめCSベースのものを採用。身代わり残飯だとHSベースのものが一般的かと思われるが、Cを削るとメタグロスへのダメージがどんどん足りなくなってしまう。メタグロスに耐性こそあるものの打点が不足すると爆発に怯えるターンが増えてしまうので、できる限り2発で落として欲しいと考えこのような配分にした。また、既に述べた、場で腐ってほしくない、という方針にも合った配分であると言える。

ラティアス@ラムのみ
172-x-110-146-150-178
ドラゴンクロー めいそう みがわり じこさいせい
・ケンタロスの鉢巻捨て身耐え程度のラティアスをドラクロ+ウインディの噛み砕くでほぼ倒す
分かりやすくサンダーやゲンガー、水、炎に強く、瞑想を積むことでスターミーなどにも手が出せるようになる。特に、今回数を増やすと踏んでいたラグラージに対して、自己再生も合わせて撃ち合える。(結局1回も遭遇しなかった。)雨や晴れに対しても、初手の天候変化の隙に身代わりや瞑想を使えれば、逆に相手に攻め込めに行ける。
身代わりはラムと合わせることで電磁波展開に耐性が付く。例えばラティアスミラーを考えると、同速に勝てばとんでもないアドバンテージで、負けても無償で身代わりを残せる。仮にドラクロを撃たれても、同速に勝てば最低限の消耗で済む。また、苦手なメタグロスに対しても、コメットパンチの低命中を突いて身代わりを残す可能性を残せる。

ウインディ@クラボのみ
166-117-100-167-100-147 いかく
オーバーヒート かみくだく しんそく まもる
・最速80族抜き
・151-90ケンタロスをオバヒで34/39で一発
メタグロスを縛れる貴重なポケモン。さらに、C特化のオバヒによってASケンタロスを倒せることから、初手でかち合ったケンタロスを強引に処理することも可能となる。
技構成はオバヒとラティへの打点となる噛み砕くがまず確定。また、守るを切ると対スターミーで非常に動きにくくなってしまうので、これも切れない。4つ目の技は、せっかくの貴重な先制技持ちなので神速を持たせた。
持ち物だが、相手の先発ラティアスメタグロスと対面したときのことを考えると、最も分かりやすい電磁波守るという動きに対していちいち択にならずに済むようクラボのみを持たせた。オバヒを撃つと一旦退く必要があり立ち回りが窮屈になってしまうのだが、白いハーブを持たせても仮想敵であるケンタロス相手に無駄に消耗してしまうのでダメ。

ヘラクロス@カムラのみ
185-160-98-x-117-135 こんじょう
メガホーン かわらわり つるぎのまい まもる
・最速70族抜き
・A152鉢巻捨て身38/39耐え
・C182サイコキネシス36/39耐え
・187-151-111メタグロスをC193の10万+A+2瓦割りで97.5%で倒す
・187-151-129メタグロスをC193の10万+A+1メガホーンで確定で倒す
格闘打点と剣舞により、カビゴンやレジスチルなどの高耐久ポケモンを対策する。サンダー以外のメジャーどころに打点を持ちやすいため、耐久に振って行動保証を付けることで、対ギミックパ以外にも選出しやすくした。
【選出・立ち回り】
選出・立ち回りともに、特に決まったパターンはないので一戦一戦頑張る。相手の複数のポケモンに役割を持てるポケモンが多いので、誰で誰を倒すのかを立ち回りの中で適宜軌道修正していくことが大切。
見返すと、ウインディサンダーメタグロスカビゴンorラティアスが多いようだ。
【対戦ログ】
・てるるさん 勝ち
ネンドール ラティオス レジスチル サンダー (ゲンガー ケンタロス)
ウインディ メタグロス カビゴン ヘラクロス
浮遊レジスチルが見える構築。鋼に対して地面で打点を確保した気になっている系の構築では穴になりやすい相手で、一般的なスタンは苦手とすることが多いのだが、今回は炎や格闘の強い打点を持っているためかなり構築相性は有利に見える。よってウインディとヘラクロスを両方選出することは確定し、あとはラティオスケンタロス意識のメタグロスとサンダー意識のカビゴン。
ギミックを予想し切れず初手から浮遊スキスワを成功させてしまうも、オバヒや剣舞瓦割りで圧力をかけ続けレジスチルを押し切る。対ギミックのヘラクロスが活きた試合だった。
・ロマンサーさん 勝ち
ラティアス メタグロス ケンタロス スターミー (カビゴン サンダー)
ウインディ サンダー ヘラクロス メタグロス
メタグロス→ケンタロスの交代にオバヒが一貫し、早い段階で処理することに成功。中盤にこちらが守る爆発を通して一気に優勢となり、そのまま勝ち。
・しーびーさん 勝ち
スターミー ラティアス カビゴン ルンパッパ (メタグロス サンダー)
ヘラクロス サンダー カビゴン ラティアス
サンダーが電磁波をもらうも、初手でスターミーを倒しつつラティアスを大きく削ることに成功。そのままラティアスも倒し切り、ヘラサンダーで詰めて勝利。麻痺をもらったサンダーが序盤にしっかり動いてくれたのが大きかった。
・ユウさん 勝ち
メタグロス サンダー ラティアス カビゴン (ハッサム ケンタロス)
メタグロス ウインディ カビゴン サンダー
ウインディサンダーで全体的に殴りにいけそうで、残りはラティアスに強いカビゴンメタグロス。
序盤から相手にサンダーの身代わりを上手く使われ攻めあぐねるも、こちらのサンダーのCを高めに設定しておいたのが活きて相手のメタグロスを比較的早い段階で処理。相手はカビゴンでこちらのカビゴンを殴ってくるも、眠るカゴでの復帰によって数手のアドバンテージを得て、そのままカビゴンが何度も殴って勝ち。敵味方ともに身代わり残飯サンダーの強さを実感した試合だった。
・ごんぜっとさん 勝ち
ケンタロス ラティオス サンダー メタグロス (ゲンガー カビゴン)
ウインディ ラティアス メタグロス サンダー
やや対サンダーに不安が残るも、ゲンガーを強く意識してしまいカビゴンヘラクロスがお留守番。
初手はオバヒでケンタロスを討ち取るも、手助け捨て身をラティアスに通され、しかも欲張って身代わりを選択してしまっていたため同速に負けて裏目。しかしこちらのウインディが相手のサンダーを抜いていたことが早い段階で分かったためゲームメイクはしやすくなり、ラティアスやウインディでサンダーを牽制しながらメタグロスを通して勝ち。
・くどやんさん 勝ち
メタグロス ケンタロス サンダー スターミー (カビゴン ラティアス)
ウインディ サンダー カビゴン メタグロス
見返すと同じ並びのロマンサーさん戦と違う選出をしているが、よく思い出せない。
初手はウインディが強く刺さっている並びを作れたので、オバヒ身代わりでかなりのアドバンテージを得る。カビゴンもラティアスも出てこなかったので後はサンダーを通して勝ち。この試合も、サンダーのCを高めに設定していたことが活きた。
・ハンターさん 勝ち
https://ssl.twitcasting.tv/kudoyan_pokemon/movie/451425626
スターミー ケンタロス メタグロス ラティアス (サンダース ゲンガー)
ウインディ サンダー メタグロス ラティアス
相手は110族以上のポケモンが5体。メタグロスケンタロス意識のウインディ、スターミーメタグロス意識のサンダー、ケンタロスラティアス意識のメタグロスは確定。残りはカビゴンとラティアスで悩んだが、正直どっちもどっちだと思ったので、最後の気まぐれと直感でラティアスにした。
初手があまりに不利対面で泣きそうになる。しかし控えのラティアスメタグロスの耐性を活かして2ターンかけて盤面を立て直す。ここで相手が1ターン目にスターミー→サンダーサイコキネシスと選択していたことから、おそらく冷凍ビームは持っていない型だろうと判断し、瞑想ラティアスが通しやすそうだと感じてそれメインで動く(必要なら適宜ウインディを切りながらケンタロスを弱体化させていくことを考える)。途中ケンタロスの捨て身の方向を読み誤り危なくなるも、こちらのメタグロスがギリギリで集中を耐えてくれてケンタロスを処理。(メタグロスに集中されたターンはこちらのメタグロスが一旦守ることも考えたが、相手のケンタロス→メタグロス交代が考えられたので、ケンタロス方向にドラクロと地震を重ねることでその動きを対策していた。ケンタロスが捨て身を撃つとしたらラティアス方向だと考えており、捨て身反動+ドラクロで落とせることは対戦中に計算して確認していたが、メタグロスに対する反動では足りなかったので、メタグロスが耐えて地震でとどめを刺す必要があった。)あとは相手の守る爆発に注意しながらラティアスで詰め切って勝利。初手対面の絶望感を考えると、我ながらよく頑張った試合だった。
【感想】
・メタグロスラティサンダーまではよほどのことがない限り入ってくるルールなので、全うに組む限りは残りのポケモンの選択や全体的な型選択でどのように差をつけていくかというゲームとなる。そこでウインディとヘラクロスを選択し、2体とも十分に活躍させて勝利につなげられたというのが自分としてはかなり満足している。
・サンダーのCを上げたのが活きた試合が複数あったので、ここの選択も正しかったと思う。
・メタグロスケンタロスに強烈に叩かれるとはいえ、ラティサンダースターミーといった対特殊全般を任せられて爆破の圧力もあるカビゴンはなんだかんだ便利ポケモン。
・ゲンガーが重いのだが意外と出てこなかった。まあ何だかんだ殴ってれば落ちてるポケモンなのでそんなものなのかもしれない。
・瞑想身代わり再生ラティアスを供養させたかったというのがこの構築のモチベーションの7割くらいを占めていた。決勝戦では活躍を見せてくれたが、実態としては多分あれが一生分の活躍だと思う。使用感としては、執拗な電磁波連打には弱くなるものの、身代わり→守るの方がまだ使いやすいかもしれないと感じた。爆破絡みの盤面で毎回キツい択を強いられるのが辛すぎる。もし雨パや晴れパがそれなりにいる環境であればかなりの活躍が見込まれるのだが、おそらくそのような日々はこの先も来ないだろう。